最近はめっきりサッカー界から離れているので、はっきり言って最新の情報はよく知らない。日本代表に関してもスタメンをそらで言えないくらいなのだが、このタイミングで代表監督が解任されるのは普通の事態ではないので何となく思ったことや調べたことを書く。
解任に関して
下記のページでサッカー協会会長の会見内容を見ると
(18年3月のベルギー遠征の)マリ戦、ウクライナ戦の後で、選手とのコミュニケーションや信頼関係が多少薄れてきたこと、さまざまことを総合的に評価してこの結論に達した。
ということらしい。
(親善試合に関してはもちろん観てない。)
一応ネットで調べたら下記のような解任理由の憶測があった。いずれも正しいかどうかはよくわからない。
- スター選手を出していないことに対するスポンサーの圧力によるもの
- 選手から戦術に関する不満が噴出したから
で、次の方針としては下記のような内容らしい。(先述の時事ドットコムの記事より)
―日本サッカーが目指すべき道が少し分かりにくくなっている。
監督によってやることが変わるのは事実。ハリルホジッチ監督がやろうとした早い攻撃が必要なのは分かっている。できるかどうか、選手が全うできるかを踏まえて、W杯で通用したこと、しなかったこと、今のサッカーに合うもの、合わないものを分析してチームをつくらないといけない。自分たちで判断し、監督の指示だけではなく、その場、その場で自分たちが一番いい選択ができるプレーを期待したい。もちろん、ベースには監督がやりたいサッカーが出てくる。
―日本らしいサッカーとは?
しっかりボールをつないでいくということ。これは私の意見だから、監督がどう思うかは監督に聞いてほしい。こういうサッカーが日本のサッカーだ、と言ってできるものではない。常に日本のサッカーが世界にアダプト(適応)することで、それが日本のサッカーになっていくと思う。
そしていつも違和感のある「日本らしいサッカー」を今後はしていくということのようだ。
「日本らしいサッカー」に関して
これは残念なことだけど、日本はサッカーに関しては圧倒的に後進国で歴史上「日本らしいサッカー」の型は出来たことはないと思っている。
「日本らしいサッカー」というのが結果を出したこともないし、世界のサッカーの中で「日本らしいサッカー」が認知されたこともない。また「日本らしいサッカー」っぽかったジーコやザッケローニの元でも結果を出せなかった。
「日本らしいサッカー」は多分いわゆるバルサのようなサッカーなのだと思う。そしてそれをずっとやればいいんじゃないかという意見(しかも現役選手の遠藤が言及してるとは。)もあるようだ。
ただ繰り返すが「日本らしいサッカー」が結果を出したことはないし、そもそも海外監督を招聘して海外から学ぶという今までのスタンスを覆すほど「「日本らしいサッカー」を貫く」というコンセンサスがあるようには思えない。
「とりあえず今回はハリルホジッチの方針でやってみようよ」という意見がサポーターの中には少なからずあったんじゃないかなあと思われる。
もし今回の解任が「選手がやりたいこととマッチしていなかったから」だとしたら本当に馬鹿げていて、あくまで監督主導でチームが作られることを再認識した方がいい。
(余談だけど、引退した選手で指導者としてちゃんと活躍している人って最近だと森保くらいなのかな。引退後もサッカーを繋げていくっていう文脈が少ないことがサッカー後進国であることに繋がっている気がする。)
W杯に関して
どんなサッカーの強豪国でもこの時期に代表監督が解任されるというのは「早期敗退の可能性が高まる」ということでしかない。
だからどの国も4年間の準備期間をどう活用するかを考える。
今回の日本代表は順当に早期敗退した方がいいのではないかと思う。逆に今の西野ジャパンで勝ってしまうと実は今後に繋がらない気がしていて、4年間の準備期間を直前に投げ出してたまたま勝つことがサッカー文化を根付かせることになるとは思えないからだ。
今回の騒動はそもそもこの国にはサッカーが根付いていないことを明るみにしただけで、ある程度サッカーを知っている人にとっては本当に馬鹿らしい結果だと思う。
順当に負けて本当にどうすればいいかを真面目に考えた方が、サッカー後進国が取るべきスタンスとしてはよっぽど真っ当な気がした。